転倒予防

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大切にしていること

転倒リスクに対して思うこと

日常生活には転倒のリスクが沢山ある

私どもが横須賀市内で機能訓練型のデイサービスを最初に開業したのは2007年1月でした。この文章を書いているのが2025年7月なので、約18年前の事になります。
開業以来、有難いことにご利用者様、ケアマネージャー様にご愛顧いただいて今日に至っておりますが、その間に沢山の方たちとふれあい、関わらせていただいてきました。

その中で感じてきた2つの思いがあります。
1つ目は「いつまでも、可能な限り自分の足を使って歩くことが人生の彩りを変える。」ということ。
2つ目は「歩けなくなるようなケガの原因や事故のほとんどが自宅の中にある。」ということ。

せっかく機能訓練をして元気になったのに、自宅で転んで骨折をしてしまう。という場面を何回も何回も見てきました。だからこそ、『転倒を予防する』ということの重要性を痛感し、それを叶えるためのサービスを提供したいと思っています。

高齢者のADLは上がらない?

15年ほど前、高齢者のADLや日常生活に必要な力は「維持出来れば万々歳。下がり方が緩やかになれば上等」だと言われてきました。私たちも「可能な限りADLが低下することを防ぐ」ことを重要に考えてサービスを行っていました。
そんな中、2019年のコロナ禍になりました。外出が制限され、デイサービスの利用をお休みする方も非常に多く、数カ月間のご利用がない方も出てくる状態になりました。ADLが下がる原因には色々なことが考えられます。年齢、病気、けが、服薬の作用など。その中でも「動く機会が減る」ということが与える影響の大きさを感じたのがこの頃でした。
外出もせず、家の中でもすることがなく、一日中ソファーやイス、ベッドの上で同じような姿勢で過ごす。そんなことの繰り返しの日々が続いた時、私たちの施設のサービスをご利用になっていた方の少なくない人たちが、私たちがびっくりしてしまうほど動けなくなってしまっている。という場面に直面したのです。

歩く力をつけて転倒を防ぎたい

コロナ禍でご利用者様に起きた出来事の中で非常に多かったのが「家の中で転倒した」ということでした。日常が変わってしまうだけで、これまでしてきた買い物などの外出や週に何回かのデイサービスの利用が、少しの期間出来なくなっただけで、たったそれだけのことで「転倒」という事故は増えました。
住み慣れた環境で安心で安全な生活をする。「そんなこと、当たり前じゃん」と言われてしまいますが、その為に「自分の足で歩く力」は重要だったのです。朝起きてベッドや布団から起き上がる時も、靴下を履くときも、台所に立つときも、お風呂の浴槽を跨ぐときも、トイレから立ち上がるときも「自分の足で歩く力」は必要だったのです。そして、改めて「歩く力」という点に着目をしました。

自分の身体を使う力

「歩く力」を養う、つけていくために「自分の体重を使った訓練を中心に行うこと」を大切にしています。毎日の中で、高い負荷が掛かった状態(重りをつけた状態)で日常生活を行っているわけではありません。必要とされるのは今の自分自身の身体をコントロールして、使うことのできる力です。
自重を使った機能訓練を中心に行うことで、毎日使う自分の身体の動き、重さ、重さの変化によるバランス、関節の動きを過度な負荷なく行うことが、そのまま日常生活の中の転倒リスクを下げることに繋がると考えます。
転倒のリスクを減らす。あるいは転倒しても大きなケガになることを減らすためにも、リハビリセンターアイ・ウィッシュ大矢部の「歩く力に着目した機能訓練」をご利用頂きたいと思っています。